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[東京 18日 ロイター] タイの洪水は日系企業の現地生産に広く影響を及ぼしているが、日産自動車<7201.T>、マツダ<7261.T>、三菱自動車<7211.T>は14日、部品調達にめどをつけ、ほぼ1カ月ぶりに生産を再開した。
ホンダ<7267.T>はタイの二輪車の生産拠点が一部モデルで生産を再開。トヨタ自動車<7203.T>、いすゞ自動車<7202.T>も11月21日からタイ工場の稼働を再開すると公表するなど、復旧の動きが出始めている。ただ、浸水被害を受けているホンダのタイ四輪車工場は生産再開の見通しが立っていないほか、電機業界や電子部品業界などでも工場操業中止が継続している。
◎18日午後7時現在
・トヨタ自動車<7203.T>:タイ洪水で部品調達が滞っているインドネシア、フィリピン、マレーシア、ベトナム、南アフリカの各車両工場での生産調整を21日以降も継続すると発表した。これまでは18日までとしていた。一方、調達困難となっていた部品も、代替生産などによって確保できるようになってきた。11月21日にタイ工場の生産を再開するほか、国内工場についても通常レベルの操業に戻す。10月末から時間外操業を取り止めていた北米の工場も11月14日から残業を再開し、通常の操業ペースに戻している。 タイの工場が稼働を停止した10月10日から11月12日までの減産台数は、グローバルで約15万台。
・アイシン精機<7259.T>:ナワナコン工業団地(パトムタニ県)にある自動車部品を生産するタイ・エンジニアリング・プロダクツは10月18日に浸水が確認されて以降、操業を停止しているが、11月18日から工業団地による排水が始まり、復旧作業を進めている。日本国内工場での代替生産も11月上旬からすでに始めている。
◎16日午後7時現在
・クボタ<6326.T>:タイ2工場のうち、トラクター、コンバインを製造するアマタナコン事業所(チョンブリ県)は、一部サプライヤーが浸水被害を受けたため、操業を10月17日に停止していたが、部品調達網の復旧にめどが立ちつつあるため、トラクターの生産を11月11日に再開した。コンバインの生産は10月24日に再開している。一方、新興国向けの発電機などに搭載するディーゼルエンジンを生産するナワナコン事業所(パトゥムタニ県)は、10月11日に操業を停止。同事業所は浸水被害を受けており、来年早々に生産を再開する計画。
◎15日午後7時現在
・日本電産<6594.OS>:タイのグループ10工場のうち、4工場が操業を停止している。ハードディスクドライブ(HDD)用モーターを手掛けるタイ日本電産は、ランシット工場(パトンタニ県)が10月25日に操業を再開。バンガディ工場(同)も11月12日に借り受けた工場で代替生産を始めた。浸水被害を受けたロジャーナ工場(アユタヤ県)は操業を停止中。
HDD用モーター部品のタイ日本電産精密は、アユタヤ工場(同)が11月4日に操業を再開したものの、ロジャーナ工場(同)が操業を停止している。家電用モーターを生産する日本電産シバウラエレクトロニクス・タイランド(パトンタニ県)、HDD用ベースプレートを生産する日本電産コンポーネントテクノロジー(タイ)のバンパイン工場(アユタヤ県)も工場内への浸水で操業を停止中。
カメラ用シャッターなどを生産する日本電産コパル・タイランド(パトンタニ県)は11月12日から借り受けた工場で代替生産を開始した。
・ホンダ<7267.T>:タイの二輪車・汎用製品生産拠点がそれぞれ一部モデルの生産を14日に再開した。洪水の影響で調達部品の供給が停止し、二輪車は10月11日から、汎用製品は同6日から生産活動を休止していた。
一方、四輪車は、タイ工場が調達部品の供給停止で10月4日から生産活動を停止している。10月8日以降は工場敷地内に浸水し、再開のメドは立っていない。また、タイからの部品供給の制約を受けて、マレーシア、インドネシア、フィリピン、ベトナム、インド、パキスタン、台湾、ブラジル、英国でも生産調整を実施しているほか、日本の鈴鹿製作所、埼玉製作所の四輪車工場も11月7日から生産調整に入った。11月2日から始まった北米6工場の生産調整は11月30日まで継続するが、12月1、2日は通常の生産に戻す。
・いすゞ自動車<7202.T>:洪水の影響で生産を見合わせていたタイ工場を21日から再稼働すると発表した。生産水準は部品調達や物流の状況を見ながら判断するという。タイには、車両組立工場、エンジン工場、鍛造工場、プレス工場などがあるが、取引先からの部品供給停止で10月11日から稼働を見合わせてきた。
・東芝<6502.T>:タイでは、ハードディスク工場など10製造拠点全てで操業を停止していたが、浸水被害のないタイ東芝電子工業社(ノンタブリ県)で11月7日から一部操業を再開した。同拠点では冷蔵庫や電子レンジを製造している。残り9拠点の操業再開時期は未定。また、同社は15日、米アムコアテクノロジー社と進めていたマレーシアの半導体後工程製造子会社の譲渡協議を中断すると発表した。洪水の影響でタイ工場が停止しており、一部製品をマレーシアで代替生産するためという。
・ソニー<6758.T>:アユタヤのハイテク工業団地のデジタルカメラ工場の建屋内に浸水被害があり操業を停止中。ミラーレスカメラ「NEX」は11月7日からチョンブリ県にある別の工場で代替生産を始めた。アユタヤ工場で生産していたコンパクトデジカメ「サイバーショット」については、中国と日本国内の生産拠点で代替生産すべく準備している。また、ハンガディ工業団地で生産していたイメージセンサーについては、国内の熊本工場に追加投資して代替生産体制を整える。新ラインについては来年4月から本格生産に入る。LSI関連の半導体工場も停止中。
◎14日午後6時現在
・ローム<6963.OS>:自動車関連メーカー、エレクトロニクス機器メーカーに電子部品などを供給するタイ2工場が操業を停止している。ナワナコン工業団地内でLSI(大規模集積回路)、トランジスタなどを生産する工場は10月18日夜に停電となり、従業員が安全確保のため退去。工場敷地内が浸水した。また、ロジャナ工業団地内のLSI工場は同8日に知事から工業団地の閉鎖指示があり、現在も生産できない状況。工業団地内が浸水したという。今後、フィリピンや韓国、日本国内での代替生産に取り組むとともに、12月中にタイの生産を復旧、来年2月にフル稼働させる方針。
・日産自動車<7201.T>:タイ工場は部品の調達難で10月17日から生産を休止してきたが、11月14日から一部生産を再開した。生産停止期間のタイ工場の減産台数は約4万台と試算。日本についても2万台程度の生産に影響するリスクがあるという。志賀俊之最高執行責任者は11月2日の決算会見で「米国、欧州、中国の生産には影響することはない」との見通しを語った。
・マツダ<7261.T>:タイ工場の乗用車生産ラインを11月14日から稼働を再開した。昼夜2交代制のうち、昼勤務のみ。代替部品の調達のめどがたったためで、21日からは昼夜2交代での生産も再開する方針。 ピックアップトラックの生産ラインについては、生産再開のめどはたっていない。同工場はピックアップトラックと乗用車を生産しており、10月11日から稼働を停止。乗用車の生産は一時再開したものの、19日から再び取りやめていた。
・三菱自動車<7211.T>: タイ洪水の影響を受けて生産を停止していたタイ工場について、11月14日から稼働を再開した。自社工場に直接的な被害はないものの、一部の部品供給が停止していたため、10月13日の夜勤シフトから稼働を休止していた。 11月12日までの減産台数は約2万3000台。このうち1万5000台は2011年度内に挽回する方針。同社のタイ工場は世界生産の約2割を手掛ける最重要拠点の1つ。ピックアップトラック「トライトン」やスポーツ多目的車(SUV)「パジェロスポーツ」は、タイで集中生産してグローバルに展開している。
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